ローヤルゼリーのロイヤラクチンとは

女王バチと働きバチには体の大きさから寿命の長さ、卵を生む能力に至るまで非常に大きな差があります。元は同じ幼虫でありながらこのような違いが起こるのは、女王バチだけが食するローヤルゼリーに含まれているロイヤラクチンという成分によるものとの研究結果が発表されました。

 

1. ロイヤラクチンとは?

ロイヤラクチンはローヤルゼリーに含まれているたんぱく質の一種です。富山県立大学の鎌倉昌樹講師により、ミツバチの幼虫を女王バチにするたんぱく質として特定され、イギリスの科学誌に実験結果が掲載されました。

(1) 女王バチと働きバチの違いとロイヤラクチンの関係

遺伝的には女王バチと働きバチは同じであるにもかかわらず、ローヤルゼリーだけを食べて過ごす女王バチは働きバチの2〜3倍の体の大きさと20〜40倍の寿命の長さ、日に1500個以上の産卵能力を持ちます。

その理由はローヤルゼリーに含まれている何らかの成分にあるのではと考えられていましたが、その成分がロイヤラクチンであることが実験により特定されたのです。

ロイヤラクチンの特定は、遺伝子で決定されるように考えられていた生物の体や能力、寿命などが、遺伝子以外のファクターによって変化することが確認された例となります。ロイヤラクチンはショウジョウバエに与えても、女王バチ同様に体の大きさ、寿命、産卵能力が増えたことが確認されており、ロイヤラクチンは種を超えて作用することが報告されています。

ロイヤラクチンは孵化後2〜4日の間に摂取しなければ、女王バチにはなれません。成虫になってからロイヤラクチンを与えても効果がないことがわかっています。

(2) ロイヤラクチンの特徴と効果

ロイヤラクチンはローヤルゼリーの鮮度と深く関係し、鮮度が落ちると分解されます。ロイヤラクチンは肝細胞を保護し、増殖を促す働きが実験で認められています。

 

2. ロイヤラクチンへの期待

ミツバチやローヤルゼリーについては、まだ解明されていない部分も残されています。ロイヤラクチンの働きの特定は、今後、女王バチの安定した供給、さらにはローヤルゼリーの安定した供給に繋がることが期待されています。そしてロイヤラクチンは、人に対してどのような影響を及ぼすか、今後の臨床実験の結果が待たれます。

【参考文献】
ローヤルゼリーのロイヤラクチンとは①
https://www.danielfaulkner.com/splash.htm

ローヤルゼリーのロイヤラクチンとは②
http://www.clean-coal.info/kiji12.html